マレーシアの言語事情紹介

マレーシアの言語事情紹介

みなさんこんにちは、システム部の劉です。私は台湾人で、GMOリサーチには8年在籍しています。

去年の9月まで2回目の育児休暇を取得していました。10月から仕事に復帰した今、仲間と論理的な会話ができることや、場面によって言葉を切り替えることが楽しく、この感覚が久しぶりで懐かしく感じています。

現在は、育児休暇の前から担当し、今も関わっているクラウドパネル連携の関係で、海外拠点の仲間と頻繁にコミュニケーションを取っています。その中で、マレーシアやシンガポールの仲間と話すときは、英語だけでなく中国語なども活用できるので、私としては非常に助かっています。
※クラウドパネルとは、GMOリサーチが保有するモニター(会員)集団のネットワークのこと。

今回は、GMOリサーチのマレーシアオフィスには、様々なバックグラウンドを持つ方がいるので、実際に仕事をする時どんな言葉を使っているのか?というところに興味が湧いたため、テックブログを書く目的で、自分の好奇心を満足させようと思います。
※GMOリサーチには、7つの海外拠点があります。詳しくはこちら

マレーシアでは中国語が使われる?

そもそも、なぜマレーシアで中国語が使われているの?という疑問はありませんか?
その理由は、昔、中国南部の福建省や広東省、広西省から東南アジアの各国へ移住した人が多かったからなのだそうです。

マレーシアでは約20%、シンガポールでは75%の人が中華系の華人であると言われています。
移住元は、閩南語を使う福建省が最も多く、次は広東語を使う広東省が多いそうです。
※また同じ地域でも、上記以外で客家語などの方言もあります。

中華系の方は、自分の文化をそのまま引き継いでいる場合が多く、家庭内も自分の言葉をそのまま利用します。そのため、中華系の人が学校で中国語を勉強しているだけではなく、自分のルートから引き継がれる”母語”も日常で使われるそうです。

ちなみに、中国南部の方が使っている閩南語、広東語、客家語などの方言は、互いに言葉が通じないため、学習しないと理解できない言葉です。

マレーシアの公用語は?⁻マレーシアオフィスで働く仲間に聞いてみた

では、実際にオフィスの仕事環境はどんな感じか、マレーシアオフィスのパートナーに色々聞いてみました。
※GMOリサーチでは、社員のことを仲間、パートナーと呼んでいます。

現在のマレーシアオフィスでは、パートナーの比率が中華系とマレー系の約半々です。
中華系の方はオフィスにいる際、基本的に一般的な中国語や広東語でお互いに会話し、マレー系の方々はマレー語で話しているそうです。

オフィスには、中国語に馴染みのない中華系の方もいるらしく、その場合はその方と英語で話しているそうです。オフィスの皆さんで話す際には、英語やマレー語を利用しているそう。
※マレーシアではマレー語と英語の両方が公用語なので、学校で勉強します。

次は、マレーシアオフィスにいる、2人の中華系のパートナーに個人の体験談を聞いてみました。

マレーシアでの言語教育と現在の使用状況は?【1人目】

一人目:Chris

Chrisは2017年からGMOリサーチに入社しました。マレーシアのペナン州出身で、今はクアラルンプールのオフィスに勤務しています。
言語の勉強と使用状況は以下の通りだそうです。

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■学校教育:小学校、中学校:中華系の学校を卒業。(中国語で授業を受けながら、マレー語、英語も勉強しました)
大学:英語メインの学校を卒業。
■仕事で使う言語:英語が多いですが、ビジネスの利用シーンによって切り替えます。
ビジネス上の文書は英語が多く、政府関連の書類はマレー語が多いです。政府関連のWebsiteの場合は、英語・マレー語の両方が選べるといいます。
※ちなみに、マレーシアの調査アンケートは、基本的に英語が多いそうで、ウェブサイトも英語のものが多いです。英語、マレー語、中国語の3つで選べれば、それが一番便利ですね。
■できる言語:英語、マレー語、中国語、閩南語、広東語
■日常生活で使う言語:最も利用するのは英語、次は中国語。マレー語も一応通じます。
■感じてる多言語利用できるメリットとデメリット:
メリット:仕事や人生の選択が増えるので、いろんなチャンスが多いです。
デメリット:不便なところは特に感じていません。
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マレーシアでの言語教育と現在の使用状況は?【2人目】

2人目:Shanna

Shannaは2019年からGMOリサーチに入社しました。今は複数の自社パネルに関連する業務を担当しています。マレーシアのイポー出身で、今はクアラルンプールのオフィスで勤務しています。

言語の勉強と使用状況は以下の通りだそうです。

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■学校教育:
小学校:中華系の小学校(中国語で授業を受けながら、マレー語、英語も勉強しました)
中学校:マレー語+英語メインの学校を卒業(中国語がオプション)
大学:英語メインの大学
■仕事で使う言語:英語が多いです。
長く一緒に仕事している人や相手が中国語で話してくれる場合は、中国語を利用します。それ以外は、英語でコミュニケーションを取っています。
■できる言語:英語、マレー語、中国語、広東語、客家語(聞き取れるけど話せない)
■日常生活で使う言語:プライベートでは、中国語と広東語の使用が多いです。
■感じてる多言語利用できるメリットとデメリット:
メリット:色んな人とコミュニケーションがとれること。
デメリット:中華系の人と初めて話すとき、中国語と英語のどっちを使うのか、たまにわ からないことがあります。人によって得意な言語が違うので、間違ったら気まずい時もあります。
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マレーシアのパートナーの皆さん、言語の天才じゃん!

マレーシア特有!混合言語の使用例を紹介

複数の言語が日常的に運用されているため、マレーシア特有の”混ぜ語”もあります。Chrisから一例を紹介してもらいました。

Morning! 我想去趟pasar,你有什麽想要買的嗎?
Morning! 我想去趟pasar你有什麽想要買的嗎

Morning:英語。 Good morning おはよう
pasar:マレー語。新鮮な農産物、魚、肉などを売る市場
我想去趟:中国語。私が行きたい
你有什麽想要買的嗎:中国語。何か買いたいものがありますか?

「おはよう!市場行きたいけど、何か欲しいものあるか?」という意味です。
切り替えが早くて、面白いですね!

おわりに

今回の紹介は以上になります。マレーシアや他の東南アジアへ旅行に行ったとき、面白い気づきに繋がれば幸いです。

最後に、私の質問に丁寧に回答してくれたChrisとShanna、ありがとうございました!!
Thank you Chris and Shannan! I cannot finish this topic without your help!

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