PowerAutomateのAIモデルのメリットや使い方を紹介

PowerAutomateのAIモデルのメリットや使い方を紹介

みなさんこんにちは、GMOリサーチで業務効率化担当として、Power AutomateGoogle Apps ScriptVBAなどの導入サポートを行っている木村と申します。

普段はローコード、ノーコードツールを用いて業務効率化を図るのをミッションとしている私ですが、今回は PowerAutomateのAIモデルの使用について、メリットや使い方などを紹介いたします。

今回のこの記事はPowerAutomateのAIモデルに関して、「情報を集めている人」「効率の良いAIモデル作成方法を知りたい人」向けの記事になっております。
※尚、本ブログで使用しているPowerAutomate画像はマイクロソフトの許諾を得て使用しています。

PowerAutomateとは?

Power AutomateとはMicrosoftが提供する、ビジネスプロセスの自動化やタスクの自動化を容易に行える業務効率化ツールサービスのことです。様々なアプリやサービスを接続し、タスクやプロセスの自動化を行うことができます。Power Automateを使うことで繰り返し行う手作業を減らすことができるので、生産性の向上やコスト削減に繋げることができます。
 参照:Power Automate

AIを活用した自動化の重要性とメリット

AIの導入は先行者利益を獲得し、人により付加価値の高い仕事を任せられるようになるという意味で重要です。
AIの重要性とメリットについてAIチャットサービスのChatGPTに聞いてみました。

①作業の効率化と時間の節約: AIを使用することで、繰り返しの作業やルーチンタスクを自動化することができます。これにより、人々はより高度な作業や戦略的な活動に集中することができます。

②品質と精度の向上: AIは高度なデータ処理能力とパターン認識能力を持つため、精度が向上します。AIに仕事を任せることで人間のミスやモチベーションの低下などの要素を排除でき、品質も向上します。

③コスト削減と利益の最大化: 自動化により、企業や組織は労働力や時間の削減によるコスト削減が可能になります。また、自動化によって顧客や市場の需要をより正確に予測することができ、効果的な生産計画や在庫管理を行うことで利益を最大化することができます。

④安全性とリスクの軽減: AIを使用することで、危険な作業環境や高リスクなタスクを人間から分離することができます。これにより労働者の安全性が向上し、リスクや事故の発生を軽減することができます。

⑤スケーラビリティと柔軟性: AIによる自動化は、大量のデータやタスクの処理に適しています。AIシステムはスケーラブルであり、需要の変動に柔軟に対応できます。これにより、需要の増加や変化に迅速かつ効率的に対応することができます。

⑥予測と洞察の獲得: AIは膨大なデータを分析し、トレンドやパターンを抽出することができます。これにより、市場トレンドや顧客の行動などの予測と洞察を獲得することができます。それに基づいて戦略を立て、より的確な意思決定を行うことができます。

これらのメリットはあくまでも一例で、他にもたくさんのメリットがあると言われています。 

PowerAutomateとAIの組み合わせの魅力

PowerAutomateで簡単にAIが利用できる

Power AutomateではAI Builder機能でUIを用いてAIモデルの作成が簡単にでき、フローに組み込むことが出来ます。AI Builder とは、ビジネスプロセスを最適化するように設計された AI モデルを提供する Microsoft Power Platform 機能のことです。
参照:AI Builderの概要

AIがもたらす効果と利点

AIを用いて作業経験者独自の経験からくるファジーな判断(あいまいな判断)や、定型化できていないデータの抽出を行うことができれば、業務プロセスの自動化を強力に推進することができます。

導入の際の注意点と準備

注意点として、本記事で紹介している「ビジネスプロセスの自動化」または「RPA機能のある完全に柔軟な汎用ワークフローを作成する必要がある場合」は、スタンドアロンの Power Automate ライセンスの購入を検討する必要があります。

中でも、より高度な自動化やAIの活用を行うためには、Power Automateのアテンド型RPAのプランへアップデートすることが必要です。

Power Automateのアテンド型RPAは、業務プロセスの自動化を支援するツールで、このプランの中にはAI Builderのキャパシティへのアクセスが含まれています。
つまり、AI BuilderはPower Automateのアテンド型RPAの一部であり、人工知能を利用してタスクの自動化やデータの分析を行うための機能を提供してくれます。

また、AI Builderは企業のビジネスプロセスを最適化し、人の手作業を省き効率的に業務を進めることが出来る機能のことです。
参照:Power Automate ライセンスの種類

実践!PowerAutomateでAIを使ってみる

AIモデルの性能判定をどう行うか

今回はAIの性能を確認するために、学習データの違うモデルを3つ用意しました。

①学習データとして5個のデータを学習させた場合
②学習データとして10個のデータを学習させた場合
③学習データとして20個のデータを学習させた場合

更に、それぞれに対して抽出データ数を変更させます。

1⃣抽出するデータが1件の場合
2⃣抽出するデータが3件の場合
3⃣抽出するデータが5件の場合

これら3×3の9パターンについて取り込ませたファイルの文字列と抽出した文字列の比較を行い、その回答が合っているかどうかの正誤判定を行い、性能評価をします。

AIモデルの作成

AIの作成として、PowerAutomateのAI Builderからモデルの作成を行います。
「ドキュメントからカスタム情報を抽出する」からカスタムモデルの作成を行います。

次に「構造化ドキュメント」の選択です。

抽出する情報を選択する画面で「テキストフィールド」を追加し、モデル抽出を学習させるフィールド、テーブル、チェックボックスを定義させます。

フィールド毎に名前を指定します。私は今回「SC1」「SC2」「SC3」とつけました。     次に「コレクション」を1つ作成し、その後学習データをアップロードしました。
※これは今回の反省点(6. AIモデルの業務利用の可能性で説明します)

アップロードしたドキュメントにタグ付けをし、AI Builderのモデルに指定したフィールドやテーブル抽出をするように指示します。

全ての設定が完了したら、「トレーニング」を選択しAIモデルを作成します。しばらく待つと学習モデルが完成します。

作成した各モデルの精度スコア

トレーニング後はそのページでパフォーマンスと品質を評価できるようになります。

その評価された数値(学習させた後に表示される学習精度)のことを精度スコアと表記しています。作成した各モデルの精度スコアは以下のようになりました。

傾向として、学習データも抽出件数も少ない時より多い時の方が精度が高まりそうな傾向がみえます。
それにしても精度が低いですね・・・ちなみに80%で普通評価です。教育データが悪いと暗に責められている気がします。

そもそも精度スコアって信用できるの?って感じですが。

AIでの判定結果

 精度が低いですがどの程度の正解率で抽出できるのか試してみました。

5件ほどのテストデータで検証した結果、テストデータをAIモデルで判定したときの正誤判定率は以下の通り。

サンプルデータが少ないのですが、何となく精度スコアと正答率には相関関係が認められそうです。

ということは、精度スコアを上げればAIの価値が高まりそうですね!
疑って悪かった!精度スコア万歳!マイクロソフト万々歳!!

AIモデルの業務利用の可能性

上記実践を踏まえ、AIモデルの業務利用の可能性として以下3つを考えることができました。

1.精度スコアを高めることで業務利用の可能性が高まりそう
今回は精度スコアが低かったため、業務に組み込むレベルには達していなかったが、精度が上がれば業務に組み込めるものではあると感じた。

2.100%の精度は出せないが、プロトタイプ作成の手助けにはなる
精度が高まったとしても、業務に組み込んで完全自動化できるものではない。ただしプロトタイプを作成して作業量を減らすことは出来る。

3.精度スコアを高める方法を学習することが必要
今回は検証時間削減のためにコレクションを1つに纏める形で作成しました。
通常コレクションは、モデルで処理するドキュメントレイアウトと同じ数を作成するのですが、上記で述べたように今回はコレクションを1つで作成したため、精度スコアが上がらず大きな反省点となった。
コレクションを分けたり、良質な学習データを用意したりすることに多くの時間を費やし、良い抽出項目の設定方法を学ぶことで精度スコアを高めることが出来れば業務に使えるAIが出来そうではあります。
AIを作った後も簡単に学習データを変更して、トレーニングしなおすことが出来るので、トライアンドエラーで精度を高めるのがよさそうです。

感想~PowerAutomateとAIの有用性とポテンシャル

PowerAutomateのAIですが、予想以上に使えそうだなというのが感想です。ただ、最初に学習データの準備とAIモデルの作成にある程度の時間をかけることは必須条件ですね。 

しかし、「AIモデルの修正が容易」、「UIが用意されているため、ノーコードで全ての作業が完結できる」、「これからまだまだ発展する分野なので、先行投資の価値も高い」といった理由により、業務に組み込まない理由はないのかな?というのが個人的感想です。

最初にも書いた通り、先行者利益の獲得のためにも出来るだけ早く業務に組み込むのがよさそうですね。 次回があれば、精度モデルのあげ方を研究して共有したいと思います。

読んでくださりありがとうございましたー。

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