皆さんこんにちは、文系エンジニア代表ダラーです。
さて、いま「文系エンジニア」と名乗った私ですが、この度「文系」ではなくなりつつあります。それは、タイトルに書いた通り、現在進行形でComputer Science(情報工学)を履修しているからです!!
働きながら大学に通っているの?なんでわざわざ大学に?時間はどう捻出しているの?なんでいま?など、色々疑問に思った方もいらっしゃると思うので、「わざわざ」「今」大学に入学してComputer Scienceを勉強している経緯や、日々の勉強スケジュールについてちょっとお話していこうと思います。

なぜ大学に?
最近はEdTechも流行っていて、気軽にオンラインで破格で学びを受けることが出来るようになりました。その流れの一つで、オンラインの大学へ通う人も増えてきているなというのはX(aka Twitter)を観測していて思っていました。正直自分は今通っているオンライン大学については4-5年前から名前だけは知っていて興味はあったものの、なかなかまた4年以上かけて大学を卒業するという決断が出来なくて、去年やっと開始したという経緯です。
自分が通い始めた理由としては、自分で好きなように好きなことを勉強をするのも良いけど、それだとやはり勉強範囲にも偏りがあるのと、苦手な分野について勉強するには大学という半強制的な制度がある方が自分にとっても勉強が進めやすいのでは、と思ったことが理由です。大学にいくと、オンラインでも知り合いが増えるので、自分の世界を広げるのにも役立つかなと思いました。
どんな大学に通っているのか
私が今通っているのは、「University of the People(UoPeople)」という学費が(ほぼ)無料のアメリカのオンライン大学です。ほぼ、と書いたのは授業は完全に無料ですが、試験を受けてcredit(単位)を取るには$120ほど払う必要があるからです。ただそれでも、フルで通ってかかる費用は60万円程度なので、通常の大学に比べたら破格で通うことのできる大学です。
UoPeopleについて気になった方は、学長のShai ReshefのTED動画をぜひ見てみてください。学費無料の大学を創設することになった経緯などが話されています。
英語力
先ほども述べた通り、私が通っているのはアメリカに拠点がある大学で、授業はすべて英語です(といっても、基本的には課題は本を読んでレポート課題を出すなどがメインなので、SpeakingはCSではないですが)。一応この大学に入学するには英語要件があり、これを達成すれば英語の必修コースをスキップすることが出来ます。
一応私はIELTS7.0程度を数年前に取得していたので、今回英語力の証明にはDuoling English Testを受けて提出しました。ただ、このスコアに足りていなくても、入学後に英語のコースをパスすれば、他の授業を履修することが出来ます。IELTSは受験に二万円程度かかるのですが、Duolingoだと数千円程度で受けられるのと、いつでも自分の好きな時にPCから受けられるので便利です(ただ、対策本などはないのでほぼ一発勝負ですが)
コースの様子
UoPeopleは(おそらく)オンライン大学にしては結構スケジュールなどが厳しいので、そこそこ勉強時間や課題をやる時間を捻出できないと難しいです。
毎週Reading課題(課題図書を1-2章程度)、Discussion Forumへの投稿、クラスメイトへのPeer Review投稿(最低3人)、レポート課題(500文字ぐらい)orプログラミング課題、たまにグレードクイズ、を提出する必要があり、これが1タームずっと続きます。
大学自体は4コースを1タームに履修したら4年で卒業できるようになっているのですが、フルタイムで仕事をしながらこの課題量をこなすのはかなり大変なので、せいぜい1タームに1コース程度しか今のところは履修出来ていません。
私自身は教養コースなどは日本の大学で取ったコース分を移管してかなりの年数を削減しましたが、それでも今のところは4-5年通わなければなりません…
ただUoPeopleは私のほかにもフルタイムで仕事をしながら通っている学生が沢山いるので、一応その辺りはかなり大学にも理解があり、休学なども気軽にすることは出来ます(一応上限はありますが)。ネットのブログを読むと、既に7年通っている猛者なども見かけるので、私も気長に頑張ろうと思います。
私の通っているUoPeopleについてはこういった様子ですが、他の大学だとCourseraを使って講義動画を見て授業を進めていく形式のところも多いです。
実際に通ってみてどうか
実のところ、もう初めて一年程度経つのですが、まだ私は2コース(ファウンデーションコース含む)しか修了していません…! UoPeopleの場合、ファウンデーションコースと言われるこの大学に入学した生徒全員がパスしないといけないコースがあり、これを修了しないと正式なUoPeopleの学生として認められません。これがなかなかきつかったのですが笑
そして、この2コースを受けてみた感想としては、コースの内容自体は今の所そこまで難しくない(これまで受けたのは、大学のファウンデーションコースであるOnline EducationというコースとProgramming FundamentalsというPython入門のようなもの)という印象でしたが、問題は内容というよりも毎週の課題をこなし、良い成績をキープすることの難しさです。
そして、英語のReading/Writingのスキルは確実に上がったと感じました。Readingは毎週2-3章ずつ読み進めて課題をこなす必要があり、さらにレポートを書く上で他のサポートテキストを公式doc(プログラミング言語の公式doc)からかき集めるため、大量に読む必要があったため、そこそこ読むスピードが上がりました。WritingはAcademic Wrtingの型で、Academic Writingにふさわしい単語を使って書く必要があります。さらにスペルミスや文法ミスがあると減点対象になるため、Grammarlyを積極的に活用しています。また、最初はChatGPTに、拙いボキャブラリーで書いた英文をAcademic Writingの型に直してもらったり、より適切な単語の直してもらうことを繰り返したところ、ある程度Academic Writingで必要な定型単語や言い回しを覚えることができ、その後はChatGPTなしでも高得点をもらえるようになりました。
また、オンライン大学だと大抵どこの大学もネットで世界各地にいる他の生徒とコミュニケーションするためのコミュニティがあります。UoPeopleの場合もdiscordだけで3つぐらいはコミュニティがあり、また日本人だけのコミュニティも有志で運営されています。
ここで授業のことや、システムのこと、キャリアのことなど色々と語れる場があるので、そこで友達を作ったり、困ったときに頼れるので力強いです(というか、オンライン大学の場合、一般的なオンキャンパスの大学よりも大学のサポートがちょっと遅かったり、万全でないところもありがちなので、結局頼れるのは同じ生徒同士だったり…)

それ以外の大学は考えなかったのか?
ちなみに私はUoPeopleに通っていますが、UoPeople以外にもオンラインで通えるComuputer Science関連の大学はいくつかあります。また、学士でなくてもイギリスの大学だといきなり修士からComputer Scienceを履修出来る大学もあるようです。(大学によっては関連学位の学士を持っていることが入学要件のところもありますが、関連学士の要件がない大学もあります)ヨーロッパでもドイツやアイルランドだと、取得した学位に関連する仕事をしているかどうかが就労ビザの判定基準になったりしますが、イギリスはそこまで大学の専攻と仕事、学士と修士の専攻の関連度に厳しくないようなので、いきなり大学院に入学することも出来ます。修士だと2年程度で卒業できるので、時間的にも早く済むというメリットはありそうです。
考えるとしたら、①お金(ちなみにイギリスの大学は3年、大学院は2年程度で卒業できます。アメリカは日本と同じく大学は4年間です。)②期間③内容、というのが論点になってくると思います。安い買い物ではないですし、時間もかかるため、そこまで気軽に決心出来るものではないというのが現実ですが…ただ、大学に通いたかったけれど、諸事情で通えなかった人にもこうやってオンラインで機会が得られるというのは良い時代になったなーと思います。候補というか、行けるのかどうかは別として考えたのは他に以下のような大学です。
ただ、自分の場合は休学のしやすさ(仕事が忙しくなったら流石に仕事に専念したい)や、金銭面での負担(初めてから辞めたくなった場合に、入学金などが高かったら後悔しそうなど)を考えてUniversity of the Peopleを選びました。
日本でも放送大学など、オンラインで学位を取れるところはあるので、別に英語にこだわらない場合は、そういう選択肢も考えられると思います。
オンライン VS オンキャンパス
自分はそもそも10年ぐらい前に日本でオンキャンパスの大学を卒業していますが、学校に実際毎日通うということ以外で、あまりオンラインとオンキャンパスでの違いは感じません。UoPeopleの場合、講義というものが基本的にはない(自分で本を読んで進めるタイプ)のですが、Courseraなどで大学が出している講義ビデオをみて、課題を期日に提出して、テストを受ける、という形式なだけです。
ただ、圧倒的にオンキャンパスよりも時間的にフレキシブルに勉強が進められるという点は社会人学生にとってはありがたいです。UoPeopleの場合、毎週課題の締め切りがあるのでそこそこ毎日コミットしないと続けられないというのはありますが(これも大学によって違います。ハードデッドラインは1タームに1-2回なんていう大学も)、平日がどれだけ忙しくても土日になんとか課題を仕上げればなんとかなっています。これがオンキャンパスだと決められた曜日の時間に講義に物理的に出席しないといけないため、例え夜間でも結構難しいです。とはいえ、授業後に気軽に教授にわからない点を直接聞けるなどのメリットは享受できないので、一度は夜間大学も考えましたが、17時には退社していないと無理だったりしたので諦めました。
オンライン大学に通い続けるためのコツ
ただ、いくら大学にまた戻ったとはいえ、学位が取れないと意味がないわけで(全くないわけではないけど)。
すでに在籍して一年たっているのにまだ2タームしか参加できていない自分ですが、以下のことに気をつけています。

頑張りすぎない
UoPeopleは学費も安いし、気軽に5タームぐらいまでは休学できるので、そこまで完全に辞めたという人は多くない気がしますが、他のもっと大変なオンライン大学に通っている人たちを見ていると、仕事と学業の両立が厳しくてメンタルをやられた人や、辞めてしまった人もよく見ます。自分の場合は仕事が忙しい時などは気軽にドロップしていますし、UoPeopleの場合は生徒数も多いので過去の授業の様子をブログで書いている人が沢山いるのでそれを読み込んで備えたりしています。そして、英語が難しい時は積極的にChatGPTに頼っています笑
ちなみにUoPeople開始時には、ファウンデーションコースとしてオンライン大学での学びについて、勉強方法や、メンタル管理についても学ぶ機会が有りました(これは、私のように別で大学を出ているわけではない「初めて」大学に通う生徒向けとして)。そのため、大学側のサポートがゼロでいきなりスタートするわけではなかったので、その点は安心できました。
気にしすぎない
お金と時間コストを払っているので、どうしても良い成績を取ろうとしてしまったり、他の生徒からのコメントにイラっとしたり、授業のやり方に納得が行かなかったり、色々あるのですが、いちいち気にしていたらメンタルが持たないので、そういうものだと思うことにしています。どうしても気になる時は、Discrodなどのコミュニティで他の生徒に相談したりしています。
まとめ
オンライン大学に通うことの魅力や、所感について共有させていただきました。一応まだ道のりは長いのですが、いつかはオンライン大学院に進学したいとも思っているので、気長に頑張りたいと思っています