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ユーザー視点テスト「妥当性評価」における「狩野モデル」を解説

ユーザー視点テスト「妥当性評価」における「狩野モデル」を解説

こんにちは、QAチームの阿部です。

テストエンジニアを9年程度しています。

「テスト」と言っても

・検証(Velification)・・・仕様書通りの実装になっているか

・妥当性評価(Validation)・・・ユーザーの要求を満たしているか

の視点がありますが、

今回は私が担当するシステムテストにおいて最重要だと考えるユーザー目線でのテスト「妥当性評価(Validation)」における必要な考え方として「狩野モデル」を解説します。

狩野モデルとは

狩野モデルとは顧客満足と品質の関係を示した品質モデルです。

東京理科大学名誉教授の狩野紀昭氏によって提唱されました。

テストだけでなく、要件定義・マーケティングなど幅広く利用されているモデルです。

狩野モデルの重要優先度

狩野モデルにおいての優先度は下記の順で重要です。

  1. あたりまえ品質(基本要求)・・・ユーザーが絶対に満たしてほしいと考える要素。
  2. 一元的品質(変動要求)・・・充実している程ユーザー満足度が向上する要素。
  3. 魅力的品質(潜在要求)・・・充実している場合にユーザーの期待を良い意味で裏切る要素。不足していてもユーザー満足度は下がらない
  4. 無関心品質・・・充実有無がユーザー満足度に影響しない要素。
  5. 逆品質・・・充実するほどユーザー満足度を下げる要素。

テスト中にissueが見つかった場合、どの品質に合致するかを考慮して優先度や報告有無を判断します。

ユーザー満足度に影響する3つの品質

ユーザー満足度に影響を与える「1.あたりまえ品質(基本要求)」「2.一元的品質(変動要求)」「3.魅力的品質(潜在要求)」について詳細を後述します。

あたりまえ品質(基本要求)

「あたりまえ品質」とは、ユーザーの基本要求を満たす品質のことで、全てのユーザーが「これだけは絶対に満たして欲しい」と考える製品の機能・特性です。

スマホを例にすると、通話/メール/Web閲覧機能などが「あたりまえ品質」と言えます。

出来て当然の要素なのでユーザー満足度の向上には直結しませんが、

少しでも不足する場合ユーザーの満足度が著しく低下するため、最優先で担保が必要な品質となります。

テストでは機能テストを検討する際の観点として利用したりします。

一元的品質(変動要求)

「一元的品質」とは、ユーザーの変動要求を満たす品質のことで、不足しているとユーザーの満足度は低下し、充実しているとユーザーの満足度が向上する製品の機能・特性です。

ユーザーの利用用途・予算などによって求められるクオリティが変動します。

スマホを例にすると、ストレージ容量/カメラの画素数/処理速度などが「一元的品質」と言えます。

ユーザーが商品を購入する際の他製品との比較材料となる部分のため、優先度は高めですが基本的に充実を目指すほどコストがかかるため、製品のターゲットやリソースを考慮して適切なゴールを定めることが重要です。

テストでは、ユースケースでのユーザービリティテストの観点やパフォーマンステストでどこまでを許容とするか?の検討時などで利用します。

魅力的品質(潜在要求)

「魅力的品質」とはユーザーの潜在要求を満たす品質のことで、これまでに他製品で実現したことが無い最新技術のことを指します。

スマホを例にすると、腕時計型・眼鏡型・PC等にトランスフォームできるような特性は「魅力的品質」と言えるかもしれません。

不足していてもユーザーの満足度は低下しません

ユーザーを満足させるような革新的な機能・特性として充実している場合、その製品の「売り」となる部分です。

最後に

狩野モデルについて紹介しました。

「検証(Velification)」だけでは魅力的な製品にすることは難しいです。

同時に「妥当性評価(Validation)」を行い各品質分類に照らし合わせて、ユーザーにとって満足となるバランスを考える必要があります。

様々な製品に対してユーザーが要求していることを把握する力を養うために、日々品質分類を考える習慣を持つことが重要であると考えます。

今回は自動販売機を例に下記のように一部洗い出してみました。

もしご興味があれば、皆さんもお近くにある物で一度考えてみてください!

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